人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

#歴史

感染機械、毒電波(1911年・1916年の絵画より)

R・ギイ「中央機械を循環する毒電波とそのメートル座標」1916年 "Circulation of Effluvia with Central Machine and Metric Tableau" (1916) Drawing by R. Gie, Patient at Rosegg Sanatorium, Switz. 世の中には常識では理解できない物事があるとは怪異話…

七ひき目の小やぎが助かったわけ(後編)

(19世紀末のドイツ版グリム童話本挿絵より) 前回の前編で引用した節までにほぼ、詩人・谷川雁によるグリム童話「おおかみと七ひきの小やぎ」についての1980年代初頭の考察エッセイ「時間の城にかくれた小やぎ」は、結論にまでたどり着いています。あとに続く…

七ひき目の小やぎが助かったわけ(前編)

(19世紀末のドイツ版グリム童話本挿絵より) 今回は1960年代の終わりまでは政治活動家として活動し、1970年代以降には児童教育家に転じた、詩人の谷川雁(1923-1995)の、グリム童話「おおかみと七ひきの小やぎ」についての考察エッセイ「時間の城にかくれた小…

転ぶと三年以内に死ぬ坂&絶壁石段

……だそうです。神社の裏の藪の影で一年中陽が当たらず苔だらけで、ぬめねめした坂だったためそう呼ばれていたと伝わりますが、今では舗装され、ちゃんと石段もついています。登ってみました。動画を貼りつけようとしましたが、できませんでした。だったらも…

文学史知ったかぶり(26)

この連載は、「文学史早分り」的なものではありませんと前回に書きましたが、エーリヒ・アウエルバッハ(1892~1957)のヨーロッパ文学表現史『ミメーシス』1946に対応する日本文学史に津田左右吉(1873~1961)『文学に現われたる我が国民思想の研究』1917~21…