人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

たんけんぼくのまち

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私は神奈川県を東西に横断する私鉄の、中間点の各駅停車駅から正味徒歩1分の老朽ワンルーム・マンションで病身の療養生活を送っております。駅歩1分というと、ずいぶんにぎやかで便利な暮らしぶりを想像されるかもしれません。
ところが、ここは実に商業地としては不向きな地勢で、昭和2年の開通時にわざと平坦な町の中心地から逸れて、坂と坂の狭間の棚に開通しました。農村なので都会への若者流出、買い物その他の都会外出、町そのものの都会化を当時の住人が猛反対したからです。おかげさまで駅徒歩1分でも4万円のワンルーム。住人はヤクザと水商売と外国人と無職です。
駅を中心にスーパー、コンビニ、書店、パン屋、酒屋、タバコ屋、銀行、郵便局、精神科、内科、耳鼻科、眼科、歯科、調剤薬局、不動産屋、写真館、桜並木、カレー屋、ドーナツ屋がすべて200メートル圏です。なまじっか不利な地形に駅があるためにまるでテキヤのように狭い地域に密集してしまったのです。もちろん保育所も美容院もカラオケボックスも居酒屋もあります。でも映画館と風俗はない。風紀が良すぎて悪目立ちするからでしょう。パチンコ屋はあります。犬小屋も。
さらに中華料理屋が3軒、そば屋が1軒あります。上から写真(1)~(4)としましょう。おそらく最古の店が(1)そば処「さか本」です。店内に「創業昭和2年」と銘記した銅板が貼ってあります。このビシッとしたショーケース。
しかもメニューが和洋中印何でもある。ステーキからカレー、冬でも冷し中華。材料持ち込み・リクエストも可なのでは。ただしソバはイマイチです。
次に古そうでショーケースがない店がありまして、ここ○龍軒はランチタイムになると待ち客が外に10人以上溢れます。ショーケースなしで。すごい。実力?食べてみたけど普通だったなあ。
駅の真横でチェーン店の○秀は(2)。創業85年の(1)と較べると若者らしい欲張りでガサツな盛り込みかたがショーケースからもうかがえます。実はこのチェーン、20年ほど前には「厨房をよこせ!自分で作ったほうがマシだっ!」と客が怒っても笑えない味でした。今は納得いく程度においしくなり、めでたしです。
そしてあまりの簡素さに感動して(3)(4)2枚も載せたのは、客など入る姿も見ない裏通り・ヤキトリ屋向いのサンマー麺&中華粥店です。実はまだ入る勇気がありません。