人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

#FX、為替

投資をイナゴにたとえたら

今回は投資・および投資家をイナゴに喩えた経済現象をご紹介いたします。投資になどさっぱり興味がない私のような人間にも、こうした事例は資本主義下の社会・文化現象として大いに勉強になります。 イナゴ投資家、または単にイナゴと証券業界から呼ばれる一…

病棟スケッチ(8・女難完結)

女難の話はおしまい。あれ以上詳細にエピソードを並べても繰り返しにしかならない。堀口優子を回避して、なんとか無事に退院してきた。 誰一人「だったら結婚しちゃえば?」とは言わなかった。こんなことで心を痛める責任はないのだが、つきまとってくる堀口…

病棟スケッチ(7・女難5)

ジュリアさんは約束を守った。シフトが一巡すると病棟の全医療スタッフに一昨年の堀口優子とぼくの因縁が知れ渡った。ジュリアさんはそのために書類まで作製した。忍の一字の精神科病棟でこんな面白い話題は滅多にないからだ。翌日の責任者で優しさと親切さ…

病棟スケッチ(6・女難4)

「スゴい!なんてストレートな!」爆笑しながら山本介護士は言った。荒川ナースも笑いにひきつりながら、 「佐伯さん、じゃなくて佐伯さんのご両親ていうのがキモ座ってるわよね。それでどうしたの?」 「親の考えは分からない、とその質問には答えて、後は彼…

病棟スケッチ(5・女難3)

もちろん「奥さんとお子さんは…」の前に名乗りあいはあった。堀口優子。ぼくが名乗ると「お幾つですか?」来月44(当事)になります。「…私は37です。28の時から入院してます」これは返答に窮する。迂闊に「大変ですね」とも言えない。 「はあ、そうですか」と…

病棟スケッチ(4・女難2)

やっと24時間点滴が外されて病院食が食べられるようになった時は嬉しかった。初日はお粥で、箸が使える自信がないのでおかずもスプーンでほぐして食べていた。翌日からは普通食になったがまだ箸で食べる勇気がなかった。 ベッドの上で手のひらをかざし、赤ん…

病棟スケッチ(3・女難1)

アルコール依存症の学習入院を挟んで、一昨年に危篤状態で緊急入院したのもこの病院だった。ぼくは寝返りはもちろん腕すら挙げられない惨状だった。3週間は24時間点滴で寝たきり。検査の度に担架で運ばれた。体は2日ごとに拭いてもらい、入浴は車椅子ごとシ…

あるジャズ・バンドの記録

隠すほどではないが、ぼくはフリーライター時代趣味でジャズのバンドをやっていた。ジャズを聴きはじめたのは20代半ばで、聴く内に自分でもやりたくなり間違えてアルトサックスを買ってしまった。好きなサックス奏者はほとんどテナーだったのに。結果的には…

病棟スケッチ(2・乖離性障害)

今回でぼくは入院は4回目になったが、入院するとまず入れられる隔離室はこれまでで最長の3週間だった。何も持ち込めない。メガネだけだ。2週目から3時に1時間ほど病棟内に出してもらえるようになった。ナースからペンを借りて意見箱の紙をガメて隔離室で記録…

病棟スケッチ(1)

内山さん(仮名)は小柄な女性で身長145?もなかっただろうか、物静かで大概部屋に引っ込んでいたのでルームメートと何歳なんだろう、とても病気には見えないね、と話していたものだ。「小学生なんじゃないかな」と三井さん(仮名)。「まさか。小学生だったら小…

幻覚、幻聴、妄想(続)

ぼくは部屋の半面に棚のCD本を全部積み上げた。肩の高さに畳2畳分にもなった。これで売り払う準備はできた。明日にはこの部屋を出よう。不倫も行き詰まっていた。ぼくは逃げ出したかった。 翌朝起きるとCDと本は異様な崩れ方になっていた。亀の甲のようなド…

幻覚、幻聴、妄想

久しぶりに幻覚を体験した。今回は軽かったが、起き出すと子供のようにひどい寝汗をかいていた。この文章は一種の悪魔祓いだ。 昨日はメンタル・クリニックと薬局、買い物の1時間の外出だけで疲れきった。数日間何も食べていない。買い物にすら出られない。…