人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

北原白秋

北原白秋「薔薇の木に」(詩集『白金之独楽』大正3年=1914年より)

北原白秋・明治18年(1885年)1月25日生~昭和17年(1942年)11月2日没 「薔薇の木に」 北原白秋薔薇の木に 薔薇の花さく。なにごとの不思議なけれど。(詩集『白金之独楽』より)* 北原白秋(1885-1942)のこの短詩は、三日三晩で書かれたという短詩全95篇を収めた…

第三の詩人・大手拓次(後編)

詩集『藍色の蟇』昭和11月(1936年)12月・アルス刊 (大手拓次明治20年=1887年生~昭和9年=1934年没>) (大手拓次の自筆原稿とイラスト) 生前まったく無名だった詩人・大手拓次(明治20年=1887年11月3日生~昭和9年=1934年4月18日没)は山村暮鳥(1884-1924)、…

第三の詩人・大手拓次(前編)

(大手拓次明治20年=1887年生~昭和9年=1934年没>) 詩集『藍色の蟇』昭和11月(1936年)12月・アルス刊 (大手拓次の自筆原稿とイラスト) 大手拓次(明治20年=1887年11月3日生~昭和9年=1934年4月18日没)は群馬県生まれ、早稲田大学英文科在学中から詩作を始…

北原白秋の歌謡詩(「さすらいの唄」「にくいあん畜生」「今度生まれたら」)

松井須磨子・明治19年(1886年)3月8日生~大正8年(1919年)1月5日没、享年32歳 正確には「歌謡詩」というよりも「舞台劇挿入歌」と呼ぶべきでしょうが、北原白秋(1885-1942)は歌謡詩の分野でも抜群の才人でした。白秋は20代にして当代の詩王と呼ばれた長崎生ま…

北原白秋の童謡詩(「赤い鳥」「からたちの花」「ペチカ」)

北原白秋(1885-1942)は大正7年(1918年)7月に鈴木三重吉が創刊した児童芸術誌「赤い鳥」の童謡欄を担当し、毎号、のちに山田耕筰らに作曲されて人口に膾炙されることになる童謡詩を発表しました。白秋は現代詩、訳詩、軍歌、歌謡詩、短歌、長歌、俳句など漢詩…