人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

響きと怒り

先日、ゲストブックに非常に興味深いご意見が寄せられ、その一連のやりとり自体は先方の希望もあり完全に抹消しました。ですが、総括的な感想は残しておきたいと思います。 また、これは筆者からの言い分にすぎませんから、その分は差し引いてお読みいただい…

続ジョイ・ディヴィジョン

これまで掲載したジョイ・ディヴィジョン記事は1998年の4枚組ボックス・セット「ハート・アンド・ソウル」(画像)の詳細な解説書と、グラント・ジー監督による詳細なバンドとイアン・カーティスのドキュメンタリー映画「ジョイ・ディヴィジョン」2007年に準拠…

アル中病棟入院記80

・3月26日(金)曇り、にわか雨、にわか晴れ、曇り (前回から続く) 「昨夜の追補から始めて朝食までの出来事を日記に書きかけたところでKくんがズボンをぶら下げてくる。穴を縫ってくれないか?できるけれど、下手だぜ。女の人に頼んだらどうだい?そんな恥ず…

ジョイ・ディヴィジョン

まず先にイアン・カーティスのドキュメントを視聴したが、漠然と知っていたより遥かに深刻で、たった23歳で自殺に至った事情が痛々しかった。結婚も10代のうちにしている。女の子の赤ちゃんもいた。 ファースト・アルバム発表後に年上の富裕階級の女性と愛人…

アル中病棟入院記79

・3月26日(金)曇り、にわか雨、にわか晴れ、曇り (前回から続く) 「住んでいた時期は10年の開きがあるとはいえ、相模原市の小田急線駅近辺の街並みはあれだけの規模でありながらほとんど昭和40年代から変化していない、という点で際立っている。銭湯まだあり…

十六茶

… またかよ。

Joy Division:Chapter4

ジョイ・ディヴィジョンのセカンド・アルバムにして最終作「クローサー」(画像1)は80年3月下旬に録音され、イアン・カーティスの自殺によるバンド解散後の7月に発売されてロングセラーを記録した。アルバムの巻頭曲はJ.G.バラードの連作短編集「残虐行為展覧…

アル中病棟入院記78

・3月26日(金)曇り、にわか雨、にわか晴れ、曇り 「ついに病棟全体消毒にかこつけた遠足の日がやってきた。こういうのは初めてなので他の病院ではどうしているのかは知らないが、病棟全体を半日以上からっぽにしなければならないのだからうまい手には違いな…

Joy Division:Chapter3

1980年前後のイギリスではパンク・ロック以降の新しいロックの隆盛に併せて様々な独立レーベル、いわゆりインディーズが基盤を固めつつあった。同様の現象は70年前後にもあり、それはハード・ロックやプログレッシヴ・ロックの勃興に対応したものだったが、…

アル中病棟入院記77

・3月25日(木)雨 (前回から続く) 「今回の入院は初めての解放病棟になるが、これまで二回の入院はどちらも閉鎖病棟だったので、慢性患者の中のわずかな急性患者として入院していると、ここまで病状が進んだ状態では閉鎖病棟というシステムもやむを得ないと思…

Joy Division:Chapter2

ジョイ・ディヴィジョンは78年5月に大手RCAレコード社に11曲のデモテープを売り込む(前回掲載CD収録)。バンドのリーダーシップはすでにヴォーカルのイアン・カーティスにあり、RCAはイアンの憧れであるルー・リード、イギー・ポップとデイヴッド・ボウイの所…

アル中病棟入院記76

・3月25日(木)雨 (前回から続く) 「便秘が続くのは明らかに服薬のせいなので、昨日と今日は服用錠数を数えてみた。単純に錠数では判断できない。薬物の種類と種類ごとの処方量から算定しなければならないのだが、院内処方だとこちらから所望しないかぎり処方…

Joy Division:Chapter1

ジョイ・ディヴィジョンはイギリスのマンチェスター出身のロックバンド。小学生の頃からの友人だったギタリストのバーナード・サムナーとベーシストのピーター・フックがセックス・ピストルズの巡業公演を見て触発され(それまで彼らはレッド・ツェッペリンや…

アル中病棟入院記75

・3月25日(木)雨 (前回から続く) 「入院以来煙草の本数は増えていくばかりで、昨年初夏に入院したSD病院では段階的にナースステーションに預けてある煙草を一日何本まで、と増やしてもらえるのが限度だった。就寝の9時には完全に消灯されてしまうし、退屈で…

坂本遼自選小詩集(昭35年)6

『たんぽぽ』(承前) * 圭よ どえらいことがわいてきたがい わしは こんなつらい はらのたつめをみるのならしんだほうがましや おみいのどあほめが 子をはらみやがったど さあ おまえはどないするど えんもゆかりもないおみいの子をどないするのど どこの だ…

アル中病棟入院記74

・3月25日(木)雨 (前回から続く) 「喫煙室の会話は医療者側にとっては噴飯ものだろうが、看護婦や他の患者への陰口は愚痴だとして、本心からのぼやきではMさんとYnさん(注1)が双璧だろう。Mさんの名言は、結局ここにいるやつらは酒を止めたいか酒を飲みたい…