人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

裸のラリーズ( 続「ジャックス」)

これは「ジャックスの世界」からの続き。ジャックスがフォーク・クルセダーズと共に当時全盛のグループ・サウンズともフォークとも異なる、アンダーグラウンド/オルタナティブなロックの日本における先駆という点は既に指摘した。日本のビートルズでありスト…

対決サンマー麺

「自分の目で見たものしか信じない」という台詞は誰が言い出したか知らない。だがこれはどんな意味にでも使える便利な言葉だ。まったく逆の意味を含ませることもできるし、思いきり狭義に使うこともできる。要するに子供がディベートの題目にする程度の問題…

ジャックスの世界

ジャックスは1968年にデビューし翌年には早くも解散した日本の伝説的ロック・バンド。当時全盛を極めたグループ・サウンズともフォークともまったく異なる音楽性と立ち位置で、フォーク・クルセダーズと共に日本のアンダーグラウンド/オルタナティブ・ロック…

これは、かわいい

こなさんみんばんは♪ と、はい、会場の温度を3度下げたところで自己紹介させていただきます。筆名アエリエル、47歳バツイチ娘ふたり、学歴職歴なし賞罰前科1犯、精神疾患第1級相当(主治医による)、躁鬱病で複合型人格障害+発達障害(自閉症/アスペルガー症候…

アルコール依存性について

飲酒は嗜好と社交に深く根ざしており、世間に酒飲みは数知れないのに、同じだけ飲んでいてもアルコール依存性にならない人とアルコール依存性になる人がいます。世の中にはこういう不条理は山ほどあります。成人のアルコールの適量は缶ビールなら360ml、ワイ…

貼り紙と箱

しばらく前から動静をうかがっているヤキトリ屋とサンマー麺屋だが、ヤキトリ屋はなくなっていた貼り紙がまた貼ってあった。手書きではないところをみると息子の嫁か孫にでもパソコン制作してもらったとみえる。じいさん、なるほどそういえばまったく孤独の…

映画監督・吉田喜重

吉田喜重は大島渚、篠田正浩続いて売り出された「松竹ヌーヴェルバーグ」第三の監督ですが、処女作「ろくでなし」から一筋縄ではいかない作風と凝った映像で賛否両論のいちばん激しい人でした。結局この3人は仕事を干されていき、円満退社の形で独立プロダク…

二たび曼珠沙華に語ったこと

ぼくの住んでいる老朽マンションもかなりのものだが、中庭を垂直に囲んで隣接するS荘もかなりのもので、こちらが外国人と無職とヤクザが多ければあちらは水商売と無職とヤクザが多い。どの部屋もほとんど家具らしきものが見えない。 無職の人たちは老齢か身…

映画監督・大島渚

大島渚の60年代後半の映画は自主プロダクション「創造社」制作・松竹配給で、66年から69年の間にこれだけあります。 ●白昼の通り魔 ●日本春歌考 ●忍者武芸帳 ●無理心中・日本の夏 ●帰ってきたヨッパライ ●新宿泥棒日記 ●絞死刑 ●少年 ●東京戦後戦争秘話 半年…

気の早いカボチャ

気が早いのは嫌いではない。その証拠にぼくのつきあった女性はみんな気が早かった。おかげでぼくの女性観は相手が変るたびに歪んでいったと思う。ぼくとしてはべつに気が早い女性だから好きになったのではない。ではどういうことかというと、 1.ぼくは気が早…

映画監督・山中貞雄

こんにちは。29歳で召集され戦死した山中貞雄監督は20本以上の監督作品がありながら3本しかフィルムが残っていませんが、その3本とも名作である上に、同時代者の証言や残されているシナリオから検証すると全作品が「丹下左膳・百萬両の壺」や「河内山宗俊」…

ぼくの村は戦場だった

いや、戦場にはならなかった。かつては帝国陸軍の軍事工場があり、坂や丘だらけのこの町には今も防空豪の跡があちこちに残っているが、関東で原子爆弾が投下されるとしたら有力な候補地のひとつだったにもかかわらず、この町は空襲すら受けないで済んだ。 そ…

ローマの休日・おくりびと・ほか

故・淀川長治氏は何度か皇室のお茶会に招かれたそうで、当時皇太子夫妻、現天皇夫妻が映画好きなので映画談義をしたくてご指名にあずかったという微笑ましい話があります。皇太子夫妻のフェイヴァリットは「ローマの休日」だとのことでした(現在の皇太子夫妻…

フルートの夜

さて、薄汚れた椅子に乗っているこの薄汚れた物体はなんでしょう?ケースらしき物も写っているから吹き矢の類でないことは判る。全体に灰色、むしろ黒ずんでいるくらいなのはサビが浮き出ているのだ。哀れにもフルートというのは手入れを怠るとこうなるので…

スリーパーを見た!

これはつい先週撮影。 ●閉まったままのヤキトリ屋のシャッター。「都合によりしばらく休業します」の貼り紙も剥がれてしまった。 ●針金だけになった提灯の残骸。取り外す人もいないので、紐が切れるまでこのままだ。 ●その時斜め向かいのサンマー麺屋から料…

さっき帰り道で

さっき帰り道で曼珠沙華の花を見つけた。ぼくは月に一度の歯科通いを終えたところだった。曼珠沙華は雨にうたれて、ぼくに挨拶しているように見えた。 駅前のK酒店は中学時代の同級生のお店で、今日はKくん本人が店番していた。夏に虫垂炎から退院してきて…

映画監督・ジャン・ルノワール

ジャン・ルノワールは多彩な作風と題材ですがどれも素晴らしい作品ばかりです。年代順に思いつくまま挙げていくと「のらくら兵」「素晴らしき放浪者」(「ビバリーヒルズ・バム」としてリメイクあり) 「牝犬」「ボヴァリー夫人」「ゲームの規則」「大いなる幻…

朝鮮の詩人・李箱( イ・サン)

李箱(イ・サン)は1910京城(現ソウル)生まれ。十代から早熟な執筆活動を始め、デカダンスとモダニズムの特質を共にそなえて、現在では韓国現代文学の創始者として評価が定まっています。1937年、東京で思想犯の嫌疑で逮捕され、拘置中で健康悪化。保釈まもな…

躁鬱・摂食障害の嗜癖問題・診断

「躁の時ネット通販で数十万円の買い物をしてしまったのは古本と中古CDです。自分ではほんの数万程度と思っていました。典型的な躁状態の行動です。 摂食障害の患者の半数以上が窃盗を起こす、という調査も精神医学の課題になっています。解離性障害(無意識…

真似句亭日乗(22)離婚事情回想11

(奥様はお嬢さんたちにプレゼントを隠しているのでは?) 「妻は積極的な好意も悪意もないのでプレゼントもカードもそのまま渡しているようですよ。最初の1年くらいは娘たちの好みもわかっているのでリサイクル・ショップやフリマでプレゼントを買い集めてお…

懐かしのパンク・ロック

パンクと呼ばれるロックは本来アメリカにあった。60年代末のサイケデリック・ロックでもチョコレート・ウォッチ・バンドやザ・シーズ、エレクトリック・プリューンズや13thフロア・エレヴェーターズなど怪しい名前と喧嘩上等で鳴らしたバンドはわんさかいた…

真似句亭日乗(21)離婚事情回想10

(奥様はなぜ告訴したのでしょうか?) 「実際は妻はぼくの躁鬱やパニック発作に手を焼いて保健所に(笑)離婚相談に行っただけで、後は「家庭内暴力があった、でいいですね?」「はい、お願いします」ということだったのです。世の中にはこういうこともあるので…

2・退院、幻覚、幻聴

(幻覚や幻聴は薬の副作用とは考えられませんか?) 服薬であやしくなるのは平衡感覚(自転車捨てました)、時間感覚などでしょうか。薬の切り換えで血中濃度が安定しないうちは吐き気や胸焼けが伴うことがあります。まったく関連がないとは言えないでしょう。 …

真似句亭日乗(20)離婚事情回想9

「未決囚人監(拘置所)の話の続き。その前に余談。ぼくなど昨年春のアルコール依存症学習入院では「5年後生存率50%ですよ」と言われてしまった男です。なーんだ、そんなに生きてるのかとうっかり苦笑したら叱られてしまいました。学習入院で判ったことはアル…

1・幻覚、幻聴、入院

囚人番号3036、これも生涯忘れないでしょうね。他には突然の来訪者(セールスや宅急便など)、五感すべての知覚過敏から来る緊張、恐怖、不安、興奮。夜中にドアががんがんノックされ、ドアのノブががちゃがちゃされている、そういう幻聴は頻繁でした。 起きて…