人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

葉桜日記・4月14日(日)晴れ

一週間前の写真をまた載せる。いかにも芸がないが、まず葉桜とは関係がない画像3からご覧ください。 これは創元社「現代日本詩人全集」第13巻(昭和30年)の西脇順三郎編の「著者近影」で、この全集では肖像写真と書き下ろし自伝がフォーマットだが、西脇は自…

(48j)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 またもや拾遺作品集となったのが、 John Coltrane'The Last Trane'(画像1) -で、発売は65年。65年といえばコルトレーンは余命2年しかないが名声の絶頂で、新作アルバム「至上の愛」を発表し、「カルテット・プレイズ」「ト…

UFOとナスカの地上絵

新聞購読されている方々ならご存知と思うが、これまで知られていなかったナスカ台地の地上絵が発見された。画像がそれで、CGで再現したものが上、地上絵部分を白く塗ったものが下になる。年代は紀元前四百年~二百年と見られ、右の人物は頭部から放射状の紋…

(48i)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 ガーランド・クインテット四部作は、 High Pressure(画像1)57.11.15,12.13 -に続く。このアルバムは11月分2曲、12月分3曲で全曲スタンダード。選曲は'Undecided','Solitude'など良い曲を演っているがドナルド・バード(トラ…

心理学と精神医学

精神医学では百人の医師がいれば百通りの診断があると言われる。科学にはひとつの事象には客観的な真実はひとつしかないとすれば精神医学は医学ではあっても科学ではない、ということになる。家族を含めた当事者がしばしば精神科医不信からセカンド・オピニ…

(48h)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 コルトレーンの第2作「ラッシュ・ライフ」(前回掲載)のA面3曲(57年8月)はソニー・ロリンズと同時期のピアノレス・トリオの試みで、ロリンズの'Way Out West'57.3,'A Night At Village Vanguard'57.11の間になる。和声楽器を…

最近テレビで見た映画

ネット・ショップ等のユーザー・レヴューでエンタテインメントの各ジャンルを見ると、音楽はだいたい褒めたい人が書いている。本の評価はばらつきがある。映画となると両極端で、過剰な賛辞の一方、中傷や誹謗に近いレヴューすら寄せられる。なぜ映画には多…

(48g)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 ここから6回は怒涛のコルトレーン作品ラッシュになる。ジョン・コルトレーン(テナーサックス)はプレスティッジに57年4月~58年12月の20か月でリーダー作(連名作含む)を19枚残したが(さらにサイドマン参加作8枚)そのうち13枚…

病理と表現活動

昨日の記事では「明日に続く」と書き、実際半分ほど「精神疾患と表現能力」という題目で書き進めたが、個人差はともかく精神疾患の種類や程度によって異なることに触れないわけにはいかず、そうなるとこれも精神障害者に上下を設けることに繋がりかねないと…

(48f)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 もうお気づきの通りレッド・ガーランドの項目を立てたのはガーランドをダシにしてモダン・ジャズ全盛時代の名作の数々を一網打尽に紹介できるからで、マイルス・クインテットのピアニストの座というのはそれほどいい仕事が降…

精神疾患の話の続き

精神疾患について書くのは微妙で、ましてや反社会的な問題行動につながる症状となるとタブーに触れかねない。精神障害者即反社会的存在と見られかねないからだ。これは逆に反社会的な存在以外の精神障害者に対する想像力不足とも裏腹で、それを感じとれるの…

(48e)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 あまりにモダン・ジャズ史上重要な作品が続くので予想以上にしんどいレッド・ガーランド編だが、マイルスの作品ラッシュは前回まで。ただし今回からは57年度録音になるが、数枚省いても14枚は落とせない。マイルス・クインテ…

通院日記・4月8日(月)晴れ

人間、もとい動物の三大欲求のうち食欲と性欲は確かだが、後のひとつを睡眠とするか排泄とするかは難しい。起きていれば眠くなるし食事すれば便通がある。ちなみに猫は骨盤が狭いので便秘しやすいそうだ。女性が便秘しやすいのと同じ理屈になる。雌雄を問わ…

(48d)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 マイルスの57年5月11日/10月2日録音の四部作はどれもいいが、好みは選曲次第かもしれない。演奏のテンションは半年の間に長足の成長をとげたコルトレーンの貢献で、10月録音曲の比重が高いアルバムに分がある。「ワーキン」…

葉桜日記2・4月7日(日)晴れ

芸もなく今日も葉桜日記でいくが、内容は例によって思いつきで書く。頭が空っぽで書き始めて1000文字に達したら終る。記事と名乗るのもおこがましい、ただの作文だから内容はなくて当然で、このブログ自体がそうだから仕方ない。 ところで、訪問数はけっこう…

(48c)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 マイルス四部作の56年5月11日セッションの後、 Sonny Rollins'Tenor Madness'57.5.24(画像1) -が録音される。ガーランド唯一のロリンズへのサイドマン作で、チェンバース(ベース)、フィリー・ジョー(ドラムス)ともどもマイ…

葉桜日記・4月6日(土)曇り~雨

正午に歯科に行ったから通院日記でもいいのだが、いつもと大して変わりない。今日は型取りをしたから次回(再来週)は詰め物して終りか、別の歯の治療に移るかもしれない。総入れ歯ならぬ総義歯にして五年半になる。歯ぐきが下がっていると指摘されて苦笑した…

(48b)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 前回解説できなかった2作にさっと触れる。「ミュージングス~」はガーランドの公式な初録音で、ベースはオスカー・ぺティフォードだかドラムスはフィリー・ジョー・ジョーンズが起用されていた。マイルス唯一の、サックス奏…

ロックと「荒地」The Waste Land

イギリスの大物ロックバンド、ザ・フーは65年にデビューしメンバー4人中2人が他界した現在でも活動中だが、ビートルズ、ストーンズの次に来て、レッド・ツェッペリンとタメを張るくらい偉い。そのザ・フーの70年代最初のアルバムで「レッド・ツェッペリン4」…

(48a)レッド・ガーランド(p)

Red Garland(1923-1984,piano)。 この「モダン・ジャズの巨人」もこれで148回目になった。最初の25人はガイドブックの人選で、こんなに長く続けるつもりはなかったからダイジェスト的にプロフィールと代表作を紹介していた。ほとんど全作品紹介になったのは…

クロスオーヴァー~フュージョン

『カメレオン』はハンコックのアルバム「ヘッド・ハンターズ」が初演の代表曲ですね。「ヘッド・ハンターズ」はマイルス・バンドでハンコックの後任ピアニストだったチック・コリアのアルバム「リターン・トゥ・フォエヴァー」や、マイルス・バンドの同僚だ…

(47h)ジミー・スミス(org)

Jimmy Smith(1925-2005,organ)。 56~58年に20枚のアルバムを吹き込んでいるとはいえスミスが消耗しなかったのは、最初から自分のトリオを持ったリーダーで、他のジャズマンのサイドマン参加を課せられなかったからだろう。大概のジャズマンは所属バンドがあ…

飯島耕一詩集「他人の空」1958

戦後詩の第2世代というべき作風を見事に結晶させたのは飯島耕一(1930-)の第一詩集「他人の空」1953で、早熟だったこの詩人は同世代の誰よりも早く、中原中也を思わせる優れた直観力で少年の感性を残したまま、敗戦後の内面的空虚を形象化してみせた。詩集表…

(47g)ジミー・スミス(org)

Jimmy Smith(1925-2005,organ)。 「ホーム・クッキン」「クレイジー・ベイビー」の2作でオルガン・トリオによるソウル・ジャズのスタイルを確立したスミスは大傑作と評価が高い、 Midnight Special(4078)60.4.25(画像1) -を録音する。この作品はブルーノー…

ブルーノート・レーベルについて

コメントありがとうございます。ブルーノートはジャズ・クラブやジャズ・フェスティヴァルに商標を貸し出ししているくらいのブランド名になっていますから、あながち勘違いでもありません。そのくらいブルーノート=黄金時代のモダン・ジャズというイメージ…

(47f)ジミー・スミス(org)

Jimmy Smith(1925-2005,organ)。 今回の、 The Sermon!(4011)57.8.25/58.2.25(画像1) -は前作「ハウス・パーティー」と同じ57年8月、58年2月のオールスター・セッションの姉妹編。ゲスト・メンバーは57年がリー・モーガン(トランペット)、カーティス・フラ…

通院日記・4月1日(月)晴れ

一般的に言えることだが健常者だって気候には左右される。ぼくみたいなmental diseaseになるとなおさらで、ここ十日間ほどは曇り続きで気分も落ち込み気味だった。特に朝と夕暮れがいけない。本気で地獄を信じたくなる。 動物には心はないというが機嫌不機嫌…

(47e)ジミー・スミス(org)

Jimmy Smith(1925-2005,organ)。 前作「プリティ~」のムード音楽路線もまだファン層の拡大中(なにせまだデビューから15か月にしかならない)だから売れ行きは良く好評だったが、批評家や初期からのファンからは不満の声があがった。ブルーノート社でもそれは…

オルガン茶飲み話

コメントありがとうございます。お探しの曲が文字化けで見つからないのはもどかしいですね。 文字化けはいわゆる「機種依存文字」というやつか、機種違いで互換性がない場合に起きるようです。マックはそれが多く、ウィンドウズや携帯でも絵文字ではよくあり…

(47d)ジミー・スミス(org)

Jimmy Smith(1925-2005,organ)。 57年2月11日~13日のセッションからはアルバム5枚半が制作された、と先に述べた。これは丁寧なアルバム制作では定評のあるブルーノートでは異例で、粗製乱造で知られるサヴォイやプレスティッジならいざ知らず、ブルーノート…